【英日対訳】ミュージシャン達の言葉what's in their mind

ミュージシャン達の言葉、書いたものを英日対訳で読んでゆきます。

2019-01-01から1年間の記事一覧

<日本語全訳> ウィントン・マルサリス「若きジャズミュージシャンへ」(出版)ランダムハウス

To all the parents who take their kids to concerts that they don't necessarily like and then wait for the kids to get autograghs, lessons and whatever else. 我が子を音楽会に連れて行っても、肝心の子供たちが大して喜んでくれず、出演者のサイン…

「To a Young Jazz Musician」を読む  第14回

「To a Young Jazz Musician」を読む 第14回:10.喜びに心は踊る 2003年9月28日 (109ページ) 親愛なるアンソニーへ ずい分時間をかけて色々な問題について話をしてきたね。これらの人生哲学のおかげで、脳ミソがイラついていることだろう。練習中は、い…

「To a Young Jazz Musician」を読む  第13回

「To a Young Jazz Musician」を読む 第13回:9.大草原に独り立つ男 2003年9月22日 (99ページ) 親愛なるアンソニーへ 君は僕のことを、頑固者だとか何だとか思っていることだろう。今夜、まだ早めの時刻に、ツアーバスのフロントラウンジに座っていたけ…

「To a Young Jazz Musician」を読む  第12回

「To a Young Jazz Musician」を読む 第12回:8.前へ動かすこと、新しい、新しいこと 2003年9月10日 (89ページ) 親愛なるアンソニーへ 君から最近もらった手紙を読んだら、思わずギフトショップへ走って、便箋とペンを買ってしまったよ。なぜかって、そ…

「To a Young Jazz Musician」を読む  第11回

「To a Young Jazz Musician」を読む 第11回:7.音楽とモラル 2003年8月31日 今回は、全て見てゆきます。 (77ページ) 親愛なるアンソニーへ 僕達の間で交わしているこの手紙は、毎回音楽のことや、一種の哲学の格闘技みたいなことを話題にしているね。格…

「To a Young Jazz Musician」を読む  第10回

「To a Young Jazz Musician」を読む 第10回:6.門番は誰が 2003年8月14日 今回は、全て見てゆきます。 (67ページ) 親愛なるアンソニーへ 元気にしているかい?君が最近くれた手紙にはビックリしたよ。君が心底怒っているように思えたから、二度読み返さ…

「To a Young Jazz Musician」を読む  第9回

「To a Young Jazz Musician」を読む 第9回:5.自分の立ち位置に対する思い上がり 2003年8月2日 今回は、全て見てゆきます。 (55ページ) 親愛なるアンソニーへ 今日、バーモントへ向けて出発した。優しいヴェスのとっつぁんは、サックスの名人だが、コー…

「To a Young Jazz Musician」を読む  第8回

第8回:4.ジャズを演奏する 2003年7月18日 (48ページ) スウィングは、アメリカがこれまで歩んだ歴史の根っこの部分に一致する。「困難を排除し、策を編み出せ。」ジャズで言うと、テンポが正しいかを自分で確かめ、演奏すると決めたリズムの難しさを把…

「To a Young Jazz Musician」を読む  第7回

第7回:4.ジャズを演奏する 2003年7月18日 (41ページ) 親愛なるアンソニー 元気にしているかい?この間の手紙から、君が何かを掴んでくれたと聞いて、嬉しく思う。こういうものは、ただ読んで頭の中にしまい込んではいけない。活かし方を考えること。…

「To a Young Jazz Musician」を読む  第6回

第6回:3.ルールを語る、自由を歌う 2003年7月2日 (31ページ) 僕は息子たちがそれぞれ7歳、そして8歳の頃から、一緒にチェスをやっている。しかし今になって、彼らは10代の子達がよくなる病気にかかってしまった。君はきっとわかるだろう。物事に取り…

「To a Young Jazz Musician」を読む  第5回

第5回:2.人間らしさ 2003年6月18日 (21ページ) 優れたミュージシャン達の演奏を聴く時、例えばチャーリー・パーカーのようなプレーヤーもそうだが、彼らが演奏する音符やハーモニーを構成する音ばかり聴いていてはダメだ。音符は単なる「覆い」、つ…

「To a Young Jazz Musician」を読む  第4回

第4回:2.人間らしさ 2003年6月18日 (15ページ) 親愛なるアンソニーへ 君に伝えなければいけないことが、頭の中に沢山浮かんでいるところだ。今日は、沢山書いてゆこうと思う。名人・チャーリー・パーカーにまつわる、更に多くの教えや、僕自身のミュ…

「To a Young Jazz Musician」を読む  第3回

「To a Young Jazz Musician」を読む 第3回 第3回:1.謙虚であること 2003年6月4日 (8ページ) 君の好きなミュージシャンについて話そう。チャーリー・パーカーのことだ。チャーリー・パーカーは、よく「ジャズ・アット・ザ・フィルハーモニック」で、…

To a Young Jazz Musician を読む 第2回

「To a Young Jazz Musician」を読む 第2回 第2回:1.謙虚であること 2003年6月4日 (3ページ) 親愛なるアンソニーへ 今日は、君も一緒に来ればよかったのに、と思う一日だった。丁度メイン州へ来たところだ。ここで公演があったのでね。やることは普段通…

「To a Young Jazz Musician」を読む  第1回

第1回:プロローグ 第一楽章: (xviiページ) 電話で話すのもいいけれど、手紙は残るから好きだ。手紙に込められた愛情が僕は大好きだ。時間を割いて手紙を書いた2人の間に通う、ぬくもりのあるコミュニケーション。バンドの仲間が並ぶ処でのやりとりを思…

「To a Young Jazz Musician」を読む はじめに

ウィントン・マルサリスの名著「To a Young Jazz Musician」を読んでゆきます。19歳の弟子「アンソニーAnthony」に、41歳の師匠ウィントンが宛てた、とする10通の手紙です。 この本の献呈の辞は次のようになっています。 To all the parents who take their …